家族の引力には抗えない~朝の睡魔編
我が家は玄関・風呂・トイレ以外の仕切りが無い。
自室・寝室も仕切りは無く、早起きして横を見ていようものなら9時10時まで母親と、妹に至っては昼過ぎまでグースカ寝てやがる。
これの何が問題かというと、自分だけがんばって早起きしても意味が失われるのである。
起きて朝食を摂って、準備が出来た、さあ何をしよう?
という段階で、奴らは寝ているのである。
俺の活動拠点である自室のすぐ隣で。
そうなると、まず音を立てられない。明かりを点けられない。
よって字の読み書きができない。つまりジャーナリングや朝日記、読書が封じられる。
次に運動。朝食後なので間が空いてからになるとはいえ、それでも奴らはまだ寝ている。
バーピーなどもってのほか、きつい腕立てやスクワット等々を除けばロクな運動もできやしない。
そして朝からそんなきつい運動をする活力はまだ満ちていない。
最終的に選択肢を奪われて行き着くのがスマホか二度寝か散歩である。
スマホいじって起きてりゃいいじゃん、と思われるだろうがことはそう簡単ではない。
この空間は寝ている人間が多数派、空気を起ではなく寝へ支配し続けるのである。
散歩してればいいじゃん、思われるだろうが一体何時間俺は散歩をするのではなくさせられなければならないのだろうか。
そんな空間で起きて元気に活動しよう!なんて気になれるはずもなく、見聞きしているだけで活力を奪う家族の寝姿は、その引力によってこちらにも睡魔を呼び寄せ、二度寝に導くのである。
ああ、眠たくて寝ているのにこんなにも不快。
朝活がブームになったように、一日の始まりを良いものにすることでその日の満足度は上がるという。
俺は今それを実家という環境によって奪われ、午後になってもこうしてうつらうつらしているし気分も冴えないまま、という日々を送っているわけである。
長く続きすぎて日中の無気力状態も少しずつ悪化し、今では他人の力を借りないと廃人に片足突っ込んだ精神状態でアフタヌーンを過ごしており、実際のところまずい。
やることはあっても、やれること・やりたいことが何も思い浮かばない。
…いい歳して毎晩遅くまで起きてんじゃないよ、頼むから。
なお、たまの休みに稀にここに絶対権力者の親父も睡魔族に加わることがある。
無益な一日の確定である。